ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

動物の胃薬ー消化管運動改善

ナツバテの時期のようで、最近、下痢したり、嘔吐したりと、おなかの調子が悪いワンコさんたちが増えています。
そこで、ワンコにも胃薬なるものを注射したり、薬を飲んでもらいます。
どんな薬かといいますと、ひとつには胃腸の動きをよくする薬(上部消化管運動改善)があります。

ドパミンD2受容体阻害薬(メトクロプラミド、ドンペリドンなど)

 
 胃腸の運動を調節するのに、ドパミンという神経伝達物質というものがあります。このドパミンに反応するためには、ドパミンの受容体というのが、胃腸にありまして、ドパミンがでると、消化管を動かすアセチルコリンがでるのを邪魔するのです。自律神経の二重支配を受けている消化管の運動を調節するため、ドパミンがでても、受容体をブロックして作動しにくくするーーすると、アセチルコリンが抑制されなくなるーーーで、結果的に消化管の運動が抑制されないので、消化管の運動が改善される、、
ということです。敵の敵は味方ってことですね!!

②5−HT4受容体作動薬(モサプリド)
 アセチルコリン遊離を促進して、胃腸の動きをよくします