ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

ぶどう膜炎

目は、三層(外側から強膜、脈絡膜、網膜)の膜によって、形作らています。ぶどう膜とは、その中間の膜で、虹彩、毛様体、脈絡膜の3つの部位で構成されています。
ぶどう膜炎とは、この3つの膜の炎症がおきる眼の病気です。ゴールデンさんに多いです。

虹彩とは
白眼と黒目の間のところで、光をあてると、ひとみのの大きさがかわりますが、光の強さによって、瞳孔を調節しています。

・毛様体とは
 眼の栄養源である眼房水をつくるところです。この眼房水の圧力により、眼の硬さ(張り)や大きさを一定に保っています。
この眼房水の排泄がうまくいかなくなりますと、眼圧があがって、緑内障になり、網膜がダメージをうけて、失明します。
ぶどう膜炎になりますと、この毛様体から、眼房水がうまくつくられなくなり、眼のハリがなくなり、なにやら、眼が後ろにひっこんだような感じになり、眼がうまく開かなくなります。

・脈絡膜とは
 眼の後ろの部分への栄養供給や排泄物の排除をしています。

症状
 ぶどう膜に炎症がおこると、白眼が強く充血したり、眼をしょぼしょぼする、まぶたの弱い痙攣、瞳が小さくなる、視力障害、眼圧が下がったりします。

治療
 眼の痛みや炎症を抑える点眼薬
 瞳が小さくなる(視力がおちます)場合は、瞳孔を広げる点眼薬を使用します。

眼薬を2種類以上さす場合は、ひつとつの眼薬をさしたら、5分以上あけて、次の眼薬をさしてください。続けて、点眼しますと、あふれてしまい、眼に吸収されません。
そして、眼薬をさしたあとは、あふれた涙などを必ずふいてあげてください。そのままにしていますと、ワンコさんが、眼をこすって、眼を傷つけてしまう可能性がありますので、注意してあげてください。
点眼するときは、前から眼の上に点眼液をかざして、さすのではなくて(これは、かなり嫌がります)、点眼液の容器がワンコの視界にはいらないよう、後ろから1滴さしてあげてください。