シーズーさんに多い眼の病気 網膜剥離
シーズーさんのくるみちゃんです。たいへんおとなしく、温厚な女の子です。吠えたのを聞いたことがありません。今日は、トリミングにいらっしゃいました。
ご自宅でのベストショット
院内で撮影しましたが、伏し目がちで、
なかなか、いいショットがとれませんでした。シャイなところがある御嬢さんなのかもしれません。
(ちょっと、ご機嫌ななめ??)
シーズーさんに多い眼の病気
①ドライアイ、角膜潰瘍、緑内障
かわいらしい大きな眼が特徴ですが、大きな眼がとびでているので、眼が乾燥しやすく、傷がつきやすいですね。乾性角結膜炎、さらに悪化して難治性角膜潰瘍になることがあります。
睫毛が長いワンコさんが多いですが、さかさまつ毛や、眼瞼内反などがあります。これが、眼を傷つけて、角膜潰瘍になることがあります。
緑内障も多いので、気をつけましょう。
②シーズの網膜剥離症候群
網膜剥離が多い犬種です。網膜が少しずつ、剥離していく病気です。気づくころは90%失っているといわれています。突然、網膜が剥離するわけではなく、徐々にはがれていく、数年前から進行していく病気だといわれています。網膜とは、眼の一番奥にある、光をキャッチして、それを視神経に送るところです。
シーズーさんは、硝子体というゼリー状の物質が(水晶体の後ろにある)変性して、体積が減りやすいため、網膜がひっぱられて、けん引性網膜剥離を起こすといわれています。上から網膜がはがれていくので、自分の下のものを見落とすのですが、上から見下ろしている飼い主様とは眼があうので、症状に気づくのが遅くなります。目線より下がみえなくなるので、よく転んだりします。網膜はく離をおこすと、眼圧があがり、白内障、そして緑内障と眼の病気がどんどん、悪化していきます。レーザー凝固手術で予防する方法もあります。
シーズーさんの網膜剥離の好発年齢は、片目が2-4歳、5-6歳で両目といわれています。
症状は、壁にぶつかる、片方だけ、ぶつかる、壁にそって歩く、右(左)側だけ歩く、眼が赤い、目ヤニが多い、眼を痒がる(眼の違和感、眼の痛み)です。
眼をやたらと痒がるようなそぶりがありましたら、眼の検査をうけたほうがよいでしょう。