ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

貧血の原因

貧血をおこすと、顔色は悪くなりませんが、歯肉が白くなったり、爪の血管の色がうすくなったり、ひどくなりますと、フラフラして歩けなくなります。貧血が進みますと、酸素がたりなくなりますので、呼吸が早くなったり、食欲元気がなくなっていきます。
赤血球は、1%が毎日いれかわり、10日で再生されます。赤血球の寿命は100日(犬)85-90日(ネコ)といわれています。

貧血の原因
① 腎臓が悪い
 赤血球の産生を刺激するホルモンであるエリスロポエチンは腎臓で合成されます。慢性腎不全になりますと、エリスロポエチンがつくられなくなり、非再生性の貧血がおこります。また、腎臓が悪くなりますと、続発性の上皮小体機能亢進症がおこり、カルシウムがぬけて骨がすかすかになります。骨髄繊維症を引き起こし、造血系に対して直接抑制作用を及ぼす場合もあります。
 治療は、慢性腎不全の管理と、エリスロポエチン(人用)の注射です。

②胃や腸、膀胱など、からだのどこかで出血している場合

③自己免疫性溶血性貧血(AIHA)
 免疫系の異常で自分で自分の赤血球を壊す病気です。
治療は免疫系を抑制する薬の内服です。

④鉄欠乏性貧血
新生子犬など、鉄の摂取不足
慢性的な血液の喪失(ノミ、鉤虫などの寄生虫や腫瘍、胃潰瘍
長期間の非ステロイド系抗炎症剤の投与

白血病
血栓症
 肺や腎臓、大動脈に血栓ができることがあります。腹痛や嘔吐、血尿、呼吸困難、後肢麻痺、などの症状がでます。