肝臓が小さい(小肝症)
正常な肝臓は外から触知できませんので、レントゲン撮影によって、確認されるのが、小肝症です。
ただ、胸の深いワンコさん(ダックス、GRなどの大型犬)は、胃軸が垂直であるため、正常な肝臓でも比較的小さくみえます。
一般的な原因は
・慢性肝炎
・肝硬変
・先天性門脈体循環シャント
肝臓に栄養を送ってくれる血管が、肝臓をスルーしてしまうため、肝臓が小さくなってしまう病気です。肝臓の外で、大きな血管がスルーしている場合は、手術で整復できますが、肝臓の中の微小血管だと、難しい場合があります。
診断は、
食前、食後の胆汁酸などの血液検査やエコー検査、門脈造影(CT)、慢性肝障害には肝生検(肝臓に針をさして、病理検査をします)
慢性肝炎をおこしやすい犬種は
ドーベルマン、ウエステイー、
ベデリントン・テリアの銅関連性慢性肝炎
スタンダードプードルの小葉解離性肝炎
先天性門脈シャントがみられやすい犬種
ボーダーコリー、ゴールデン、アイリッシュ・セッター、シーズー、ヨーキー
若齢のジャーマン・シェパードの先天性肝繊維症
先天性に肝臓が悪いワンコさんは、同腹の他のワンコさんよりも小さく、発育不良の仔が多いです。