ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

むくみ(浮腫)

ワンちゃんも、身体がむくむことがあります。
原因は、

全身がむくんでいる場合
(腹水、胸水)

①低アルブミン血症
  肝臓でつくられるタンパク質ですが、これが少なくなりますと、浸透圧の関係で、血液中から水が血管の外にもれていきます。そのため、浮腫がおこります。
 アルブミンが低くなる原因

 ・重度の慢性肝疾患

 ・タンパクをたべていても、腸から吸収できない
  タンパク喪失性腸症

 ・腎臓が悪いため、尿にたんぱくが排泄される
  (タンパク喪失性腎症)

つまり、身体の老廃物(いらないもの)を外に出  して、必要なものを再吸収するのが腎臓の役目で  すが、その腎臓のろ過機能がおかしくなるため、  (ザルの網目が壊れて大きくなる)、本来、身体に必要なタンパクはでていかないものですが、腎臓機能がおちているため、タンパクが尿と一緒にでていってしまう


② 心臓が悪くなって、循環障害をおこすため
  右の心臓が悪くなりますと、毛細血管の静水圧が  上昇し、静脈がうまく、心臓にもどらないため
  ・うっ血性心不全
  ・シェパードに多い右心房の血管肉腫
  ・大型犬の心タンポナーデ
   (心臓のまわりに水や血液がたまる)

身体の一部だけがむくんでいる場合

 ・ 包帯できつくまきすぎたため
 ・ 静脈閉塞、血栓性静脈炎
 ・ 虫さされ、局所の感染
 ・ 膿瘍
 ・ 静脈血栓症
 ・ リンパ管の閉塞