ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

M.ダックスに多い椎間板ヘルニア

ダックスさんに多い(軟骨異栄養性品種)椎間板ヘルニアは御存じですね。ハンセン1型と2型と種類があり、ダックスさんは、重症になりやすいハンセン1型(椎間板の髄核が散逸する)が多く、これは、急性発症し、脊髄に重大な障害を引き起こすことが多いといわれています。ワンちゃんが、突然、歩けなくなったというご相談は多いです。症状の重症度でグレードがあり、軽度のものは、注射などの内科的治療で改善しますが、麻痺や、尿失禁を伴う排尿困難など、さらに深部痛覚が消失しますと、緊急手術が必要になります。48時間以内に減圧すると、ほぼ50%が歩行可能になるといわれています。治療は、はやいほど、予後がよいので、様子をみないほうがよろしいでしょう。後肢麻痺のすべてが、椎間板ヘルニアというわけではなく、脊髄炎、腫瘍、変性性脊髄症、線維軟骨脊髄梗塞症、脊髄軟化症、脊髄空洞症、などの別の病気もありますので、鑑別診断には、CT,MRI,脊髄造影などの精密検査が必要となります。