ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

肺高血圧症といわれたら、、

先日、町田の勉強会にいってきました。

ジャスミンという循環器専門病院の先生をお招きして、肺高血圧症という病気について講義がありました。

そこでのハナシ

診断は、

人間だと心臓にカテーテルをいれて、肺動脈圧を実測して診断する。動物の場合、そこまでの検査はできない(だって、麻酔かけないといけないしーーー)

そこで、心臓のエコー検査で、肺動脈圧を直接測るのではなく、心室中隔の扁平化、肺動脈の拡張、右心壁の肥厚などをみて、総合的に診断する。

 

1.肺高血圧症の原因

1)特発性、遺伝性、薬物誘導性、先天性心疾患、肺血管炎など  これは犬では少ない

 

2)一番多いのはこれ

 左心疾患に伴う肺高血圧症

拡張型心筋症、弁膜症など

 

3)肺疾患や低酸素に伴う肺高血圧症

 気管虚脱とか気管支軟化症など、慢性的に気道が狭くなる閉塞疾患

 肺炎

 肺の腫瘍

 睡眠時無呼吸症候群

4)肺塞栓に続発する肺高血圧症

 急性や慢性の肺塞栓(肺に血栓がでてしまった)

 クッシング症候群やタンパク漏出性腸症

腫瘍などが背景にあります

5)フィラリア感染

 

2.では、肺高血圧症の症状は

・失神

・安静時でもハアハアして苦しそう

・運動不耐性 寝てばかり

・心臓が原因で腹水がたまる(右心不全

・チアノーゼ(舌の色が青紫)

 

3.治療

・原因治療

・内服 これがお値段が高いんです。国内で買えないので

・運動制限

・高所、飛行機移動はさける

・不可欠でない麻酔はさける

 

 

昨日は、貴重な晴れ間で涼しかったので

大蔵のオルオルアイナまで歩いて、ランチを食べに行きました。冷夏って犬にはありがたいけど、、、

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