ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

生化学検査

血液検査をすると、なにがわかるんですか?
そんなご質問を受けますが、
とても一口で説明できないので、検査項目の高低で推測できる病気を羅列してみます


検査項目
1)GLU 血糖値です

 高いと、糖尿病、
 低いと、副腎皮質機能低下症、子犬の低血糖症、重度の肝臓の病気

2)TG  中性脂肪が高い
   食後
   、肝胆管系の病気、 甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症,家族性中性脂肪血症(シェルテイに多い)

3)T-CHO コレステロール
   ①高い
  甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症、 家族性高コレステロール血症(シェルテイに多い)、膵炎、胆管閉塞、
   ②低い
   タンパク喪失性腸症、副腎皮質機能低下症

4)ASTが高い 肝胆管系の病気、筋肉の病気
5)ALTが高い 肝胆管系の病気
6)ALP が高い
    肝胆管系の病気,
甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進
   成長期、骨折治癒過程、ステロイド長期投与
7)GGTが高い
  肝胆管系の病気
8)T-BILが高い 
溶血性疾患、肝胆管系の病気、膵炎、 三臓器炎(猫)

9)LIPが高い
  膵炎
10)CKが高い
  筋炎、長期の栄養不良(猫)
11)BUNが高い

  腎臓、脱水、ショック、尿道閉塞、膀胱破裂、副腎皮質機能低下症、消化管出血、高たんぱく食

12)CRE 高い
  腎臓が悪い

13)ALB
  ① 高い 極度の脱水
  ② 低い タンパ喪失性腸症、重度の肝臓の病気、全身性の熱傷、極度の低栄養

14)CA カルシウム
 ① 高い 悪性腫瘍、副腎皮質機能低下症、腎臓の病気、ビタミンD過剰症、
 ② 低い タンパク喪失性腸症、壊死性膵炎、低アルブミン

15)IP リン
 高いと慢性腎不全、 成長期
16)NA ナトリウムが低い
  嘔吐、慢性下痢による体液喪失
17)K カリウム
 ① 高い
   副腎皮質機能低下症、尿道閉塞、膀胱破裂、腫瘍誘拐症候群、腎臓
 ② 低い 
   慢性下痢、腎臓
18)CI クロールが低い
  嘔吐や慢性下痢

ということで、血液検査は病気を調べるためには、とても重要です。
1年に一回くらいは定期的な検診をして、病気の早期発見をしてあげてくださいね。

相模湖イルミニオン