ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

尿検査の落とし穴

膀胱炎になったら、尿検査をしますが、

膀胱に針をさして、尿をとる膀胱穿刺で採取した尿を検査するのが、一番、正確なのですが(特に細菌培養検査)
もしも、膀胱のなかに腫瘍があったりすると、そこに針がささってしまったら、がんがひろがる可能性もありますので、エコーで確認が必要です。

膀胱に針さすのってかわいそうーーって思いますよね。
次に
カテーテル尿道にいれて、尿を採取する
自然排尿よりも正確な検査が期待できますが、
やっぱり、これも痛いし、嫌がりますよね(尿がでなくて苦しんでいたら、もちろん、カテーテルいれて、排尿させてあげますが、、)

膀胱を圧迫して排尿させる方法は、
尿が腎臓に逆流して腎臓に負担がかかったり、
暴れると膀胱破裂など、不慮の事故の可能性もあるので、

そこで、
まあ、
犬猫も嫌がらない方法は
無難な
自然排尿した尿を採取して検査することです。
欠点は、細菌や細胞の混入、地面につけて排尿する犬でしたら、尿以外の土なども入ってしまう可能性があります。
容器によっては、細菌がたくさん検出されてしまうので、注意が必要です。

そして、

一番、大事なのは、
採尿後30分以内の尿が一番、望ましいのですが、
無理な場合は冷蔵保存して、検査にもっていってください、

でも、

24時間以内であれば、尿比重やPH,潜血やタンパク、糖などの化学的性状は変化しないのですが、
ストルバイトやシュウ酸カルシウム結晶の析出が認められる可能性があります

膀胱炎の症状もなくて
血尿もなくて
でも、
尿検査したら、結晶がみえますーーっていわれたら

今度は、
新鮮な尿をもっていくと、結果がかわるかもしれませんね


河津桜