ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

股関節形成不全

大型犬に多い関節の病気です
遺伝性の関節疾患といわれています。
小型犬(トイプードルなど)にもみられます。


その症状は

・後ろ足への負重を減らすため、前足に体重をかけています
・たっているときに、後ろ足の間が狭い
・痛い方の後ろ足を外にして、なるべく体重をかけないようにしている
・歩くときに腰が左右にぶれる(モンローウオーク)

・腰の位置が下がっている
・いきなり倒れる(それほど、多くありませんが)
・散歩で疲れやすい(最初は元気でも、だんだん、歩かなくなる)
・ソファや車に飛び乗らなくなった
・あまり動かなくなった
・痛い後ろ足の筋肉がおちている(左右アンバランス)
・足をひきずる

診断は
レントゲンですが、
体をまっすぐにして、きちんと撮影しないといけません。
暴れる大型犬となると
ちょっと、無麻酔では難しいかもしれません。
でも、レントゲンのために全身麻酔(鎮静)かけるの、いやですよねえー(アメリカだと、レントゲンのときに麻酔かけるのが、一般的だそうです。だって、スタッフのX線被ばくは裁判沙汰になりますものね)
撮影は一生に一回でいいというわけではありません
2歳の時に撮影して、問題なくても
4歳になったときは、変わっている可能性があります。
残念ながら、たとえば、2歳の時の撮影で、問題ないから、遺伝的には大丈夫、だから、一生、交配オッケーということにはならないのです。
2歳のときのOFA検査で正常と判断された犬の55%に、あとで股関節の異常が確認されたというデータがあります。