ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

膝蓋骨脱臼とは


なんだか、足をひきずる、
足をのばせない、
ケンケンして歩く
ひざがかくかくなる

こういう症状があれば、
膝蓋骨脱臼をしているかもしれません
ただ、これは、
グレードというのがありまして、
1)グレード

グレード1
 ひざがかくってはずれるけれど、すぐにもとにもどる

グレード2
 よくはずれているけれど、いつもはずれているわけではない。ひざをのばしてあげると、もとにもどる

グレード3
 いつも、膝がはずれているけれど、手で整復することができる
 前十字靭帯も損傷している

グレード4
 ひざがはずれっぱなし
 靭帯も損傷している
 ひざをまげて歩く、がにまた歩きをする
 ひざをのばせない、足を上にあげている

 前十字靭帯を損傷していると、痛みがあります
 内側にひざが脱臼していると、膝をのばせないから、足をあげて歩いてしまいます。

3)治療
グレード3以上は手術がおすすめです。
とくに、まだ若い場合は、これからの長い犬生、健やかに楽しく生きていくためには、早急に手術をしてあげて、快適な生活をとりもどしてあげたほうが、飼い主さんと犬のためだと思います。
早く手術してあげたほうが、骨関節炎や骨の変形、機能障害を予防できるので、術後の回復が早いです。
つまり、考え方は、歯の矯正と同じです。膝がかくかくはずれないように、安定化させる手術です。手術の方法はいろいろあります。
術後は、4-6週間安静にして運動制限をします。
走らせない、すべらないように気を付けないといけません。

術後の合併症は
 またまた、はずれちゃったという再脱臼が、48%だそうです。あとは、骨関節炎、骨をきったところの傷がうまくつかない(癒合不全)、感染、インプラントに関連した合併症など
(すべての手術に合併症はつきものです)



4)なりやすい犬種は
 トイプードル
 ヨーキー
 ポメラニアン
 ペキニーズ
 チワワ
 秋田犬、ラブラドール、ピレネー

  トイ種、ミニチュア犬種は大型犬の12倍、この病気にかかりやすいです