ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

キズにガーゼをあてるのはNG

怪我したら、
乾いたガーゼをあててはいけません。

怪我したところに、乾いたガーゼをあてると、、

体が傷をなおそうとしているのを、邪魔してしまうからです。
細胞がつくった貴重な細胞性腸因子を、乾いたガーゼが吸い取ってしまうからです。
さらに、ガーゼの網目は傷にくいこみ、付着するので、ガーゼをはがすたびに再度出血して、治りかけた傷を悪化させます。
バンドエイドでも、ドレッシング剤がはいっていないようなタイプであった場合、水分がとられて、傷はかわいてしまい、治癒を遅らせます

つまり、

傷口は乾かしてはいけないのです


そして、ガーゼは、出血を吸収してくれ、多量の浸出液を吸収してくれますが、ガーゼをあてて、ばい菌がはいらないようになるというわけではありません。

それと同じように
消毒のし過ぎもだめです。傷の治癒を遅らせます

そして、

傷のなおりかけのときに、カサブタを無理やりはがすのもだめです
体が治そうとする過程がカサブタなので、これを無理にはがすと、傷口が乾いてしまいます。はがした場合は、ドレッシング剤で覆ってあげないといけません。(傷口の洗浄のためには、しかたがないですけれどね)

ということで、

怪我して
出血していたら、
まずは、ガーゼで押さえて出血をとめる。

そのときに、ふいてはいけません。ふくと、また出血します。ガーゼで圧迫止血をします。

出血が完全にとまったら
消毒するのではなく、汚れがついていたら、
水であらってあげてください。

そして、
傷口の程度で
縫合したり、
ドレッシング剤をあてて包帯をまくのか(しめすぎると、たいへんなことに)
抗生剤を飲んで、感染症を予防する、というような治療になります。

よくある事故は
ハサミをつかって、毛玉や足裏の毛をきろうとして、誤って
皮膚を切ってしまうことです。
ハサミは鋭利な刃物なので、かなり、出血します。
気をつけてあげてください。
動き回る犬猫に、鋭利なハサミをあてるのは、危険です。
足の裏の毛ならペット用のバリカンが市販されています。
毛玉、ブラッシングでほぐすか、バリカンで刈ります。

階段にはすべり止めマットをしいてあげましょう。
安い吸着マットをかったら、ずれて、ぜんぜん、だめでしたーー安物買いのゼニ失いとは、このことです。


 色違いの理由は、アンデイくんがそそうしたからです。