ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

変形性関節症とは

シニアになったら、人も犬も猫も
関節にガタがきます、、

股関節形成不全というと、
ラブとか、大型犬のイメージがありますが、
実はパグやフレブル、シーズーにも多いといわれています。

アメリカのデータでは、成犬の20-25%が変形性関節症にり患していると報告されています。
猫ちゃんも、3頭に1頭、12歳以上では、90%の猫ちゃんが変形性関節症になっているといわれています。

では、
1)変形関節症とは

  「関節軟骨の変性と破壊、骨の増生、そして二次性滑膜炎と伴う、進行性かつ非感染性の関節疾患」
と定義されています。


2)原因は
  年齢、肥満、遺伝、環境要因
 関節の外傷、不安定、過度の力学的ストレス

まあ、フローリングでボール遊びしてすべったり、
コンクリートの道路を自転車でがんがん、走らせたり、
関節をごきごき、へんなストレッチさせたり、
猫ちゃんだと、高いキャットタワーから、ジャンプしまくったり、
そんな生活上の原因もありますね。

関節が先天的に悪いとか奇形とか、そういうことではなくて、加齢性変化、体重や運動の負荷によって生じるものが一次性

で、
それがどんどん悪化していくと

  関節内骨折
  靭帯断裂
  半月損傷
  といった外傷や
 
 関節の脱臼
   (膝のお皿がはずれたりーー)

こういう二次性の変形性関節症がおこります。

3)診断は
  レントゲンですが、
 軟骨の破壊が進行して、関節包の付着部に骨棘や骨の増殖体が形成されて、さらに軟骨が削れて骨同士が接するようになると、軟骨下骨が硬くなり関節構造が変化する
 このような状態にまで進行してから、はじめて
レントゲン検査にうつるのです。

つまり、病気がかなり進行しないとレントゲンにうつらないのです。

4)治療
 外科手術
   靭帯がきれたら、修復
   人工関節など
 
  内科的には
 消炎剤を飲んで疼痛管理(ペインコントロール

 体重をふやさない
 運動と環境の修正
  ソファや高いところから飛び降りさせない
  フローリングですべらないように工夫する

 軟骨保護作用のある注射

 コラーゲンや緑い貝サプリ
   (うちの猫は緑い貝サプリ食べています。おいしいようで、喜んで食べます。おかげで階段を登れるようになりました)

 適切なリハビリ療法
 適切なマッサージ療法
 温熱療法(当院ではスーパーレーザーをとりいれています)

関節疾患以外にも、傷の治りを早くする効果もあります