ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

インターキャット

抗ウイルスの注射、インターキャットという薬があります。
発売から21年、日本で製造されている、
猫風邪や猫白血病、犬のパルボウイルスの薬です。

1)機序は
 抗ウイルス作用ですが、
ウイルスを直接やっつけるわけではありません。
細胞の核にはいりこんだ、ウイルスは、細胞の中で増殖して、やがて、細胞を壊して、でていってしまうのです(まるで、イスラム国みたいな、悪質な強盗殺人みたいなもので、、)
で、このインターキャットは、ウイルスが細胞の中で増殖しないようにする作用があります。(抗ウイルスタンパク)

2)子猫の風邪に

まずは、目やに、鼻水くしゅくしゅの子猫ちゃんがきたら、カリシウイルスが疑われます。そこで、
インターキャットを注射します。
状態によって、1回あるいは3回(隔日、連日)
注射します。
効果は1週間持続します。
あとは、インターキャットの点眼点鼻をします。

3)猫の白血病の急性期に
感染から4週間の急性期にインターフェロンをうってあげると、ウイルスが陰転化するといわれています。
白血病が慢性期にはいって、骨髄にウイルスがはいりこんでしますと、効果が難しくなります。

お外で,野良猫ちゃんと、
ケンカしてしまった猫ちゃんがいたら、、

白血病にかかっているかどうかは、血液検査でわかります。ウイルスの抗原を調べるのですが、感染の可能性のある日から28日以内に陽性となるといわれていますので、28日以降に検査することが有効です。ですが、潜伏期で陰性にでる場合もありますので、3カ月間隔で陰性が2回連続して得られるまで確定ではないということで、陰性でも陽性でも、暴露の危険性があれば、再検査したほうがよいとのことです。

でも、4週間のときに、インターフェロンをしないといけないので、
たとえすぐに検査して、陰性でも、
念のためうっておいたほうがよいかもしれないってことですね。

白血病感染初期には
 インターキヤットを3−5日連続投与したほうがいいです

4)副作用は
 人間は発熱したりと、インターフェロンの副作用が強く出るとききますが、
犬猫さんの場合は、副作用はまず、ありません。ほとんど、報告されていません。わたしも、副作用をみたことがないです。



外にいきたそうに、寂しそうにみえるけれど、
室内飼育は
きみのためなんだよ、、
外に出ると猫ちゃんには、7つの敵がいるのだから、、
(ノミダニ、ウイルス、寄生虫、野良猫、交通事故、タヌキ、
動物を虐待する犯罪者、などなど、、)