ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

おもらしの原因

犬猫さんもおもらしをします、

原因はいろいろです


先日、麻生大学の泌尿器科の渡邊先生のセミナーにいってまいりました。
そこでのお話


排尿障害のなかには、、
尿失禁
頻尿
があります。

おもらし
そそう
しょっちゅう、トイレにいく
トイレにこもっている

原因は
①膀胱にオシッコをためておくことができないからです。

その原因は
 膀胱に結石がある
 つまり、石があると、膀胱の容積が小さくなるから、おしっこをためておけないので、頻尿になる。

 膀胱から尿道にいくところの出口の筋肉(尿道括約筋)が緩んでいる
 だから、おしっこをもらしてしまう

②オシコをためる神経がちょっとおかしくなっている
  排尿の随意的制御の喪失


③おしっこができにくくなっていて、膀胱がぱんぱんになってしまったので、排尿筋がバカになっている(アトニー)それで、オーバーフローになって、おしこをぽたぽたたらす。


④ホルモン応答性
 人間も年を取ると、オムツが必要になるような、そそうをしますよね。犬猫も年をとると、そうなるのです

⑤交通事故で骨盤骨折をすると、排尿をコントロールする大事な神経がダメージうける

⑥馬尾症候群や、椎間板ヘルニア
⑦脳の病気
⑧緊張性尿道機能不全(つまり、うれション)
尿道炎、前立腺の病気
⑩切迫性尿失禁
  膀胱炎で、膀胱にオシッコがたまると痛いので、頻尿になる、おもらしをする
⑪腹圧がかかると、もらしてしまう
⑫解剖学的異常(先天的)
  異所性尿管、尿膜管遺残、など


オスよりは、メスのほうが、尿失禁をしやすいです、
理由は
おしっこがたまると、ガマンするときは、
尿道括約筋をしめるのですが、
この筋肉(横紋筋)は、オスのほうが、メスよりも発達しているので、
オスよりも、メスのほうが、尿失禁しやすいのです。
ということは、
オスで尿失禁をするということは、かなり、病気が重いってことになります(マーキングとの差がわかりにくいですが)


排尿を支配する神経は多岐にわたって、犬猫さんでは、神経反射としての排尿のトラブルを考える場合、人間のように細かく分類できないし、原因となる神経を特定するのは難しいとのことです(患者本人の協力が得られないし、、、稟告がないし、、、)


鳥には、膀胱がないのです、
飛ぶために、体を軽くするためにどんどん、排泄するように進化したんですね