ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

猫のフィラリア症は治療法なし。予防だけです

猫ちゃんにも、犬の病気と思っていた、フィラリアという寄生虫が感染します。

ただ、犬と違うところがあります

1.犬と違って、咳がでたりといった症状もなく、元気に過ごしているのに、突然死の原因になる

2.犬に比べ、メス虫のみの単性寄生や未成熟感染が多いため、犬の抗原検査キットでは、検出できないことが多い。
(猫用の検査キットはありません)

3.犬の場合は、フィラリア虫が心臓に寄生するけれど、
猫の場合は、免疫システムにより、フィラリアの幼虫が全身静脈にはいれなくて、異所に迷入することがあり、犬と違って、5-10%くらいしか、成虫になれない(そのため、検査キットで検出できない)。
でも、成虫が死んだら、治っていいじゃんって思われると
思いますが、
実のところ、
死んだ成虫や子虫たちが、呼吸器に悪影響を与えるのです。


4.成虫が寄生しても、猫の免疫システムにより、成虫の寿命が犬の場合よりも短い(5年くらい)


ということで、

結論は、
① 猫のフィラリア感染は、検査キットで検出しにくいので、発見しにく(突然死のあとの解剖で発見)

② 猫のフィラリア感染は、発症すると、呼吸困難、咳、嘔吐、食欲不振、体重減少がみられます
(風邪やアレルギー性気管支炎にみえる)

③ フィラリア症とわかっても、治療方法がない

予防は

 お外にいく猫ちゃんに、ぜひおすすめしたいのが、
フィラリアを幼虫の段階で始末してくれる、、
首につけるだけのスポット剤です
猫に薬を飲ませるのはたいへんですから、

今年、お外にいっていた、猫ちゃんに
締めの一回のお薬をつけてあげてくださいね。
外にでないから、大丈夫とい思われるかもしれませんが、
マンションの10階で室内飼育されていた、猫ちゃんがフィラリアに感染したという事例もあります。
ご注意ください


加齢とともに、どんどん、あつかましく、なるのは、犬も同じ??