ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

猫ちゃんの先天的腎障害

シニアになってから、腎臓が悪くなる猫ちゃんは多いのですが、
若いのに、残念ながら腎臓が悪くなってしまう猫さんもいます。

そのなかには、
先天的なものがあります。

猫の家族性・遺伝性腎症には、

1)アミロイドーシス

 腎臓にタンパクが沈着してしまう病気です。めったにないのですが、アビニシアンとシャム猫に家族性素因があるといわれています。
診断の確定は、腎臓の生検です。

  アビニシアン、シャム猫


2)腎異形成(腎臓が小さい発育不全です)
 
ペルシャ
 ノルジェージャン・フォレスト・キャット

この病気は、2歳までに発症して腎不全になります。
慢性腎不全になり、多飲多尿、食欲不振、嘔吐といった症状がでます


3) 多発性嚢胞腎

 ペルシャ
 アメショー
 ブリテイッシュ・ショートヘア
 バーミラ
 ヒマラヤン
 長毛雑種(ペルシャ、ヒマラヤン、メンクス、メインクーン

 特にペルシャ猫に多く、有病率は37-49%
アメショーやアメリカン・カール、スコテイッシュ・フォールドの有病率は最高16%

腎臓の実質を破壊する多発性の腎嚢胞ができてしまう腎不全をおこす病気です。血尿、尿路感染症、敗血症(嚢胞の二次感染)といった多くの合併症の原因となります。
大半は3-7歳で発症します。


4)免疫介在性糸球体腎炎
  
 アビシニアン

子猫の時から血尿とタンパク尿になります。
 

こんな友人がいたら、心強いかも、、、クマのバー