ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

慢性腸症

単純な下痢でなく、いつまでも下痢が続いて治らない

となると、

考えれる病気はたくさんあります。

まず、

糞便検査をして寄生虫を調べる

寄生虫がいない場合は、

次は、
血液検査(肝臓や腎臓が悪いと軟便が続きます)

そして、
(このステップは、なかなか、たいへんです。その前に食事の改善が先ですが、、)
内視鏡でバイオプシーで病理検査(リンパ球形質細胞性胃腸炎という名前で慢性胃腸炎が診断されるのが通常)
そこでリンパ腫などの消化管の腫瘍が除外されると、

原因不明の慢性胃腸炎(慢性腸症)ということになります。

ということにいきたいところですが、

やはり、一般病院では全身麻酔での内視鏡検査よりも先に
以下の治療トライアルにいきたいところですね、
大学病院だと、がっちり検査して、鑑別診断というところですね。。

そして、病理検査で、慢性腸症という結果になれば、
治療トライアルをします

まずは、
低アレルギー食を2週間与える
 これで治れば、食事反応性腸症

だめなら、
抗菌薬を1-2週間与える(メトロニダゾール、タイロシン)
  これで治れば、抗菌薬反応性腸症

改善しなければ
ステロイド剤の投与(2週間ほど)
  これで治れば、ステロイド反応性腸症(炎症性腸疾患など)
 

慢性腸症の場合、必要な治療がそれぞれ異なるので、治療薬や療法食をひとつひとつ試していくことが必要になります。慢性の病気を治すのは長期の内服や根気がいりますね。
(慢性の病気って治らないと思います。人間でも、慢性の病気ってずーっと病院通いになりますよね。動物もそうなる可能性は高いです)



エリをただす、、といいますが、
犬でもエリつきの洋服を着ると、シャッキっとみえるような気がします

(馬子にも衣装)