ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

心臓と貧血

慢性心不全になると、

循環不全になり、

そして、貧血にもなります。

これは、心臓が悪いーー循環が悪いーー腎臓も悪くなるーー腎臓が悪くなると、造血ホルモンが減るーー腎性貧血になる

食欲がおちて、疲れやすくなり、
栄養性貧血や鉄欠乏性貧血になる

交感神経ホルモンやサイトカインによる慢性炎症性貧血

そして、


肝臓や腎臓の病気や腸の病気などなどで
血液中のアルブミンが低下します、


すると、
体がむくんできます。

そして、、

低栄養状態と貧血が続くと、、

心臓性悪液質といって、
心不全などの慢性疾患ではカテコラミンやサイトカインによって潜在的に異化亢進症が進み
負のエネルギー代謝に陥るため、
生命維持に必要なアミノ酸は骨格筋を消耗しながら、
細胞に供給されうことになって、

筋肉が減る
体重が落ちていく

ということになっていきます。

つまり、心臓が悪くなると、、末期には

貧血
体重減少
腹水がたまる
体がむくむ
腎臓が悪くなる

といった最悪の経過をどんどんたどっていくということです。

こうならないためには、どうするのか、

心臓はとりかえられないので、

心臓の負担を軽くする薬や強心剤を飲む

体がむくむと、利尿剤を飲むことになりますが、
利尿剤は、循環血液量を減少させて、うっ血を改善させるので、腎臓を悪くします。高容量の利尿剤で、高窒素血症を起こすのです。
カリウムや低ナトリウムになり、電解質のバランスを崩します。(不整脈の原因になる)
これが、さらに食欲不振の原因になり(腎臓が悪くなると、気持ち悪くなって食欲が落ちます)
ほかの薬の排泄を遅らせ毒性を強化し、
さらに、
食欲元気をおとしていきます。

負のスパイラルが続いていってしまいます。

薬は両刃の刃ですね。

暗ーい話をしましたが、
シニアワンコの心臓の病気は多いです。
早期の治療が、寿命を延ばしてくれる可能性があります。


温泉もいいかも、、