猫の好酸球性肉芽腫群
猫ちゃんのあごの下が真っ赤になったり、(無痛性潰瘍)
おなかに赤い大きなでこぼこしたもの(好酸球性局面、子好酸球性プラーク)
肢にしこりのように、線上にボコボコできたり、コラーゲン壊死で白色斑になったり(線上肉芽腫)
といった、
痛々しい皮膚病変が、同時に、あるいは連続的に発症する病気を「好酸球性肉芽腫群」といいます。
アレルギー性皮膚炎と診断された猫ちゃんの12-31%に発症する、症候群です。
症状は、
①無痛性潰瘍
特に犬歯の当たる上唇から口蓋に最も好発します。
紅斑、びらん、境界明瞭な潰瘍、少し隆起
自覚症状や痒みはありません。
おなかや太ももの内側に好発
境界明瞭でベトベトして、盛り上がっってただれる (潰瘍病変)
(かなり、痛々しい)
激しい痒み!自分でひっかいて掻き壊す
ときに末梢リンパ節が腫れたりします
③好酸球性肉芽腫(線状肉芽腫)
後ろ足やあご、舌に好発
後ろ足に境界明瞭な線上の病変(脱毛、赤くなった り、もりあがった局面)
口の中に肉芽腫病変
下唇、下あごが盛り上がって腫れる
コラーゲン壊死で白色斑もあり
ときに末梢リンパ節が腫れたりします
原因は
アトピー
ノミや蚊のアレルギー
食物アレルギー
診断治療は
細菌の増殖がひとつのきっかけになっているといわれていますので、
まずは、疑わしいアレルゲンを除去し、
抗生物質療法
ノミダニ除去
次に、
除去食試験
最後は、組織をとる生検(病理検査)で確定診断です。
猫ちゃんに使っていけない薬剤があります。
それは、ホスホマイシンとケトコナゾールです。
ネットで、インドあたりのあやしげな、ジェネリック並行輸入品を買って、おうちの猫ちゃんに飲ませるようなことは、しないでしないでくださいね。
猫ちゃんのシャンプー、バリカン中(サマーカット)です。鎮静はかけていません。エリザベスカラーは念のためにつけていますが、本当におとなしい猫ちゃんです(上記の皮膚病とは関係ないです)