ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

気管虚脱の治療

気管虚脱といって、
頭の短い犬(ブルドック、ポメラニアン、パグ)、ヨーキー、トイ犬種によく発生する、気管支の病気です。
うまれつき気管が弱く、つぶれてしまっているので、呼吸が苦しくなるという病気です。

治療は、

外科的に治せれば一番いいのですが、なにせ、気管は胸の中にありますので、避妊手術などおなかをあけるのとは違って、胸の中は肋骨で守られています。心臓やら肺があったり、なかなか開胸手術となるとやっかいです。

つぶれた気管にステントをいれて、広げてあげるという外科手術が、アメリカではやったようですが、効果はイマイチという話をききます。。

おまけに外科手術となると、気管虚脱のワンコは、麻酔のリスクが高いので、二の足を踏みたくなるところですね。(治らなかったら、ハイリスク・ローリターンになってしまいます)

で、内科的治療となると、
 気管支拡張剤(大きな気管そのものを広げるわけではありません)
 鎮咳薬
 ステロイド剤などの内服です。

で、

犬骨関節炎症状改善薬というポリ硫酸ペントサンナトリウムというのがあるのですが、
これは軟骨の炎症の改善に効果があるといわれています。

で、

気管も実は軟骨からなるのです、、

同じ軟骨なんだから、効果があるんじゃないかということで、

気管虚脱のワンコたちに、この注射(週に1回、計4回皮下注射)を行った症例があります。

結果は、39頭中35頭の89.7%でなんらかの改善がみられたというデータが報告されています。


副作用はほとんどない注射ですので、
値段もそれほど高くありません。

気管虚脱のワンコたちの安全かつ簡易な維持治療方法として、朗報ではないかと思いますね。


(立川昭和記念公園アイスランドポピー

アンデイくんが、帽子をかぶっていたら、GRの飼い主さんがうらやましそうに、「いいですねー、お店にいっても、いつも売り切れで」っておっしゃっていました。
おしゃれもありますが、紫外線から目を守るために、帽子をつけています。先代GRのおさがり10年以上前の代物なので、汚れています、、
ネットで犬の帽子やさんというのをみつけました。
探せばあるのかも、、