ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

猫さんの下痢

猫さんは、犬と違って、あまり下痢をしません。

猫は犬のように口を開けてハアハアしたりしませんし(健康であれば)、めったに、下痢したりしませんし、皮膚病も少ないです。だから、猫は小さな犬でなくて、まったく違う生き物なのです。犬と同じに考えてはいけないのですね。

よく下痢をくりかえす原因は

若い猫さんなら、
 ・食物過敏症
  タンパクを加水分解した療法食で試してみましょう。
 
 ・寄生虫
 


・炎症性腸疾患(IBD)
 粘膜免疫の障害によって引き起こされるといわれています。猫ちゃんでは、リンパ球プラズマ細胞性腸炎が多いです。

・脂肪の多い食事を多量に食べた。(実は、あるメーカーの嗜好性の高いフードを食べると下痢する猫ちゃんが多いですね)

・猫ちゃんは、一般的に細菌感染に自然抵抗性がありますので、あまり下痢しませんが、サルモネラ感染によって、ひどい下痢や血液の混じる下痢をすることがあります。
腹痛や嘔吐も伴うことがあります。
症状は3-4週間続きます。


下痢の原因になる、細菌は、
 カンピロバクター
 サルモネラ
 ウエルシュ菌

原虫
 トリコモナス
シャム猫さんや、ベンガル猫は、トリコモナス属の感染がおきやすい品種といわれています。
液状から軟便になり、血液や粘液が混じります。便失禁もあります。


 ジアルジア
 コクシジウム
 クリプトスポリジウム

ウイルス
 猫コロナウイルス
 トロウイルス(瞬膜という瞼の一部が飛び出します)

・年取った家猫さんなら、
 腫瘍(消化管リンパ腫など)
 甲状腺機能亢進症のような消化管以外の病気を疑います。
 肝臓の病気
 腎臓の病気
 膵炎

検査
 糞便検査
 血液検査
 嘔吐も繰り返すならば、膵炎も疑って、PLI,SAAの測定

 B12が不足して、うまく腸から吸収できず、下痢になる猫ちゃんもいます。そういう場合は、ビタミン剤の注射も効果があります。
 
感染症もなく、下痢止めの薬を飲んでもだめなら、

全身麻酔内視鏡検査になりますね。



母が新百合ヶ丘総合病院に入院しているのですが、(新しい病院なので、たいへんきれいです)
アンデイくんと面会にいきました。(もちろん、アンデイは病院には、はいれません)で、病院の裏手のところにいきますと、すばらしい散歩道があって、新百合ヶ丘の駅のすぐそばに、こんな田園風景が広がっているとは驚きです(住所は平尾かもしれません)