ハエウジ症
傷口にウジがわくーー
ハエウジ症は、今でもあります。
原因は
ウジが体の表面に寄生する外部ハエウジ症(なかには、皮膚を食い破って寄生するウジもいます)
ハエの卵やウジが産み付けられたものを食べて、腸管に寄生する腸管型ハエウジ症
一般的によくみる、ナマごみをあさるイエバエ類にでも、おこりますが、外部寄生するハエは、動物性成分を好むクロバエ類、キンバエ類、ニクバエ類が原因となることが多いです。これらのハエたちは、腐敗した肉類、とくに動物死体を好みますが、活動が低下し、グルーミング能力が失われた動物(つまり、体が弱っている、老ノラネコさんや子猫たち)の傷口やベタベタした皮膚、肛門の粘膜あたりに幼虫を産み付けます。幼虫はすぐに患部皮膚の中に侵入します。
そして、ハエの幼虫や成虫は、流動性の食事のみ摂取可能なため、寄生した動物の組織を対外消化により融解させ、動物の組織を破壊し、病変を拡大していきます。
腸管型ハエウジ症では、そのままフンに排泄されることもありますが、下痢の原因になったりします。
治療
寄生部位の毛をそり、
患部を洗浄し、
ウジをひたすら、取り除く、、
そのさい、ウジを傷つけて、患部に体液を流出させたり、組織中にウジの体組織を部分的に残したりすると、過敏症の原因となりえます。
なかには、皮膚の中にはいりこんで、結節をつくるものもあり、切開除去する必要があります。
除去しきれない場合はイベルメクチンを投与しますが、
反復感染や長期感染でウジ体成分に毒されている動物は、アナフィラキシーをおこすことも考えられますので、注意が必要です。
外で飼っている犬さんで、体が弱って、じくじくした傷があって寝たきりのような状態になると、傷口にウジがわく可能性があります、
暖かい時期はハエの成虫がよりつかないよう、家の中にいれてあげたほうがよいですね。
下痢やおしっこ垂れ流しのような状態で、不衛生な環境にいますとウジがわくこともあります。患部をドレッシングなどの包帯で保護したほうがよいです。
おうちの中が一番??