ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

子犬の社会化

嚙み癖が治らない、他の犬をみると、吠えたりかみついたりする、、という社会性のないワンコがいます。

実は、犬も社会化教育が必要なのです。三つ子の魂、百までっていいますね。最初が肝心です、、

子犬を行動学的に正常な成犬に育てるには、子犬が12週齢になるまでに人間だけでなく他の犬とも社会化させる必要があるといわれています。

ですから、早くに母犬や兄弟と引き離され、ショップのケージの中でひとりきりでおかれて育てられた子犬の場合、この大事な社会化教育をうけることができないため、社交性のないワンコになる可能があります。

ワクチンを生後3か月までに3回うつのですが、この時期に、感染症予防のため他の犬と接触しないようにしたほうがよいというような話を聞く方もいますが、それは、子犬の社会化教育のためにはよくないことです。
ワクチンを毎年きちんと接種している、同居のワンコであれば、3回目のワクチンが終わっていなくても当然、接触したほうが、よいのです。そうすれば、同居のワンコが犬としての付き合い方を子犬に教えて、噛まれると痛いことを教えてくれます。

犬は3-8週齢で他の犬と最もうまく社会化でき、人間とは5-12週齢の間に触れ合う必要があるといわれています。新しい環境を経験させるには約10-18週齢が最適であるといわれています。社会化の大事な時期に、母兄弟と引き離され隔離され、新しい環境につれていかれるというのは、多大なストレスを与えます。

ですから、生後3か月まで(あるいは、せめて2か月)、母犬兄弟と一緒に育ち、ワクチン接種を3回終えて、それから、新しい飼い主さんのところにいくのが、子犬の社会化と新しい環境への順応のためには、理想的ではないかと思います。

子犬は他の犬や人間のように動くものを追いかけます。他の生き物に対する子犬の興味は、生後5-7週齢がピークといわれています。遊びとして吠えたり、かみついたりするのもこの時期です。こうして他の犬と接触してボデイーランゲージを学んでいきます。(犬同士のボデイーランゲージだけは、人間には教えることはできませんよね)