ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

傷の治し方

怪我したり、ばい菌がはいって、じくじくした傷ができることがありますね。
そのとき、消毒のしずぎは、禁物です。
消毒しずぎますと、体が治そうとする力までも壊してしまうからです。
傷口を毎日、消毒して、乾燥させて、ガーゼというのは、古いやり方なのです。ガーゼをつけますと、傷をからだがふさいでくれる、新しい肉芽組織をガーゼがはぎとってしまうから、傷の治りが悪くなります。

今は、ドレッシング材、フィルムとった特殊なガーゼをつけて、傷を乾燥させないで、傷口をふさぎます。そうすると、PH,浸透圧、温度、温潤度、CO2濃度など、細胞にとってよい環境をつくることができます。外界と遮断して、生体がもっている治癒力をつかうという方法です。

傷口にばい菌が残るのはしかたがないことです。完全に無菌化することはできません。まず、傷口を生理食塩水などで洗って、細菌数を減らして、あとは、傷の治りをはやくするよう、特殊ガーゼをつけて、ケアしていく。この場合、犬猫さがなめてしまうことが、難点で、なめないような工夫が必要になります。

犬猫さんサイドは、なめて治そうという気持ちですが、これが、逆に傷の治りを悪くすることを、犬猫さんに教えてあげてくださいね。特に、傷を体がなおすための大事なプロセスの「かさぶた」をなめてはがしてしまうと、ふりだしに戻って、治りが悪くなります。
そして、犬猫さんは肛門をなめるので、口の中のばい菌は、糞便と同じくらい多いといわれています。

涼やかな写真を一枚

(山中湖の犬用プール)