虚血性脊髄症(脊髄梗塞)
痛みがなくて、突然歩けなくなる、大型犬に多い脊髄の病気に、「虚血性脊髄症」という病気があります。
症状
・痛みがない
・突然、脱力して歩けなくなりますが、(左右非対称)24時間たつと、2週間かけて、徐々に回復します。
・腰(T3-L3)が多いです。
・中年以降の大型犬のオスに多いです。
・猫ちゃんにもありますが、犬ほど一般的ではありません。
・Mシュナさんにも多いといわれています。
原因
脊髄に栄養を供給する動脈がつまってしまう(塞栓)
診断
MRI(脊髄の中の病変がみえる)
脊髄造影、脳脊髄液の検査(炎症細胞の有無)、CT
治療
理学療法のみ。
家でマッサージや、足をまわすなどのリハビリ
予後
MRIの検査での異常の程度(質と量)によって、予後はかわります。
2週間までに歩行が可能になり、完全回復まで3-4カ月かかります。指の感覚が残っていると、予後はよいといわれています。
シニアの大型犬が突然、ぎっくり腰みたいになったら、あわててしまいますよね。ですが、このように、時間がたつと、治る病気もあります。