ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

白血球の増減

毎年、フィラリア検査とあわせて、当院では、白血球と赤血球、血小板の数値を検査しております。この検査からどういう情報が得られるかといいますと、(数値をみるだけで、原因がわかるわけではありません)

1)汎血球減少症
骨髄の病気で、骨髄でつくられる赤血球、白血球と血小板の総数が減少する病気があります。
パルボウイルスでも、特に好中球が減少します。

2)赤血球の減少
  いうまでもなく、赤血球が少なければ、貧血が疑われます。
3)多血症
血液中には、水分と、赤血球、白血球がありますが、その中の赤血球の比率をみるヘマトクリットという数値があります。この数値が高すぎると、脱水している可能性があります。脱水は、腎臓が悪かったり、下痢をしているときに起こります。

4)白血球
 白血球には、好中球、リンパ球、好酸球、好塩基球があります。この中で、好中球が増加する病気があります。白血球が増加している場合、炎症やアレルギーなどが考えられます。

 好中球が増加する病気

・ストレス
・急性の炎症
感染症(膿瘍、子宮蓄膿症)
・急性膵炎
・免疫の病気
・腫瘍

白血球が減少する病気

 ・ステロイドの長期利用でリンパ球が減少します。
 ・パルボウイルスでリンパ球や好中球が減少します。
 ・感染により、好中球を使い果たしたための、好中球の減少がおこります。(末期)
・免疫によって、白血球が壊される病気
・骨髄性白血病で、好中球を作ることができなくなる

血液検査をすることによって、病気の発見につながることがあります。血液検査で異常がわかった場合は、場合によっては骨髄検査など、精密検査が必要となる場合があります。