ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

逆くしゃみ症候群

子犬がブヒブヒ鼻をならしたり、成犬でも、突然起こる呼吸困難の症状の中には、「逆くしゃみ症候群」と呼ばれるものがあります。この定義は、文献抜粋から、
 
 通常、犬に見られる15-60秒続く強い呼吸困難を反復する臨床症状を示す症候群に与えられた名称である。これらの症状は発作的に起こり、うるさい鼻性及び咽頭性の音を伴い、また頬をふくらませる、喉頭蓋の落ち込み、鼻後部に粘液分泌液が貯留する、あるいは鼻咽頭部痙攣などが原因として示唆されているが、はっきりした原因は不明である。

ややこしいので、つまり、くしゃみは、息をはきだすときにおこるのですが、「逆くしゃみ」は、息をすうときに起こります。ですので。「逆」くしゃみというネーミングです。チワワやキャバリアの子犬のときの逆くしゃみは病的ではないといわれています。

根本的な治療方法はないといわれています。わんちゃんが、ゼコゼコしているときに、首をなでたり、舌をひきだしたり、鼻に息を吹き込んだり、胸をたたいたりすると発作がおさまるようです。

鼻をブヒブヒしているからといって、すべてがこの逆くしゃみとは限りません。逆くしゃみなのか、咳なのか見分けがつかない場合は、咳なら犬は必ず口をあけます。逆くしゃみは、口をあけない、咳のようなしぐさですので、口をあけるかあけないかで見分けることができます(猫は、咳する時も口をあけないので、見分け方が難しいです)
逆くしゃみは、のどや鼻の問題ですので、成犬になってから、急に起こる逆くしゃみは、きちんと検査したほうがよいでしょう。また、逆くしゃみなのか、ほかに原因があるのか(咽喉頭麻痺や鼻腔内腫瘍、慢性鼻炎など)、きちんと調べたほうがよいでしょう。